インチタップ(ユニファイタップ)の送り計算方法【裏技】

加工ノウハウ

インチタップ(ユニファイタップ)とは

インチ規格

日本国内ではメートルネジが一般的ですが、アメリカの工業製品やアメリカ発祥の製品はインチ規格で設計されてる場合があります。

たとえば、バイクのハーレー・ダビッドソンはmade in USAなのはご存知の通りです。

ハーレー・ダビッドソンの設計はインチ規格で設計されているため、ねじもインチねじが使われています。

日本製のバイクはアメリカンであってもメートル規格ですが、一部インチ規格がつかわれています。

それはタイヤです、タイヤはクルマも自転車もインチですよね、タイヤの発祥がアメリカだからインチを採用してると言われています。

パソコンのハードディスクもインチで言いますよね、ハードディスク固定用のねじはインチねじですが、その他はメートルなのでパソコンを組み立てる時は気をつける必要があります。

航空機大手のボーイングもアメリカ製ですが、機体を構成する部品の多くは日本製です。

B787については機体部品の35%が日本製です。

日本製ですがアメリカ製の機体の一部なので規格統一のため、インチ規格で設計されています。

部品製作にはインチ規格でもそれほど問題にはなりませんが、ネジだけはインチ規格なのでメートルネジ加工用のタップは使えません。

インチねじを加工する場合、めねじのほとんどはインチタップを使います。

インチタップにも並目・細目がありUNCとUNFになります。

インチタップはユニファイという規格になります。

ユニファイねじの規格はJIS B0206です

インチねじにはユニファイのほかウィットワースがあります。

ユニファイねじはホームセンターなどにはほとんど売っていません、インチねじとして売っているのはほとんどがウィットワースねじです。

ユニファイとウィットワースは山の角度が異なります、ユニファイはメートルと同じ60°、ウィットは55°のため別物です。

インチ(ユニファイ)ねじのピッチ

インチ(ユニファイ)ねじは、ピッチを算出する必要があります。

インチ(ユニファイ)ねじのピッチの求め方

例)1/4-20UNCまたは0.25-20UNC

ユニファイの場合、ピッチは1インチ(25.4mm)内の山数です

1/4-20UNCの場合、25.4÷20=1.27 ピッチ1.27mmということになります

マシニングセンターでタップ加工する方法

タップ固定サイクル

マシニングセンターでタップを加工する場合は、固定サイクルのタッピングサイクルを使用します。

例)

M29 S〇〇(M29=リジットタッピングモード)

G84R5.0Z-20.0F〇〇 (G84=タッピング固定サイクル)

タップ加工の切削条件の求め方

切削速度

切削速度Vc=タップ呼び径×3.14×回転速度/1000

切削速度はタップの種類や被削材種、そのほか条件に左右されます。

切削速度が速すぎると構成刃先が成長が早まり拡大する傾向にあります。

主軸回転速度

主軸回転速度=切削速度Vc×タップ呼び径

送り速度

送り速度F=主軸回転数×ピッチ

切削速度から回転数を求めて送り速度Fを求める方法

M6×1.0スパイラルタップ、推奨切削速度7(m/min)の場合

回転速度(min-1)の求め方

回転速度(min-1)=切削速度(m/min)×1000÷π÷タップ呼び径

7(m/min)×1000÷3.14÷6=371.55(min-1) 主軸回転速度はS372となります

送り速度Fの求め方

送り速度F=回転速度(min-1)×ピッチ

372(min-1)×1.0=372 送り速度はF300となります

ユニファイ1/4-20UNCの場合

切削速度は7(m/min)とします。

1/4インチ=6.350mm

7(m/min)×1000÷3.14÷6.350=351.071(min-1) 主軸回転速度はS351となります

ピッチを求めます。

25.4÷20=1.27

351×1.27=445.77 送り速度はF445.77です

細目の3/8-24UNFの場合、ピッチは25.4÷24=1.058333333になります

351×1.058333333=371.475送り速度はF371.475になります

送り速度Fに小数点を付けれない機械や、割り切れず0.001のくらいを四捨五入した場合は、深くなるにつれてピッチのズレが生じます

このズレを生じさせないようにするためには送り速度Fを四捨五入せず、整数にする必要があります

送りをF254で固定する

前置きが長くなりましたが、方法を紹介します

送りをF254で固定する方法です。

送り速度F25425.4÷山数の計算で求めたピッチで割ると回転数が求められます。

3/8-24UNFの場合

254÷(25.4÷24)=240

回転数=S240

送り=F254

3/8インチ=9.525mm

切削速度Vc=Φ9.525×3.14×240/1000=7.178 切削速度Vc=7.2

OSGのスパイラルタップでS45Cをタッピングする推奨切削速度は6~9です。

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