仕事をしていると、チームや組織の中で「この人、サボっているんじゃないか？」と思う場面に遭遇することがあります。多くの場合、サボる人は組織にとって「害」だと思われがちです。しかし、実はその裏に隠れたもっと大きなリスクを見逃していないでしょうか？
サボる人が「まだマシ」な理由
一見ネガティブに捉えられる「サボり」ですが、その影響範囲は限定的です。サボる人は、基本的に周りを巻き込むことなく、業務の進行に直接的な混乱を招くことも少ないからです。彼らの行動を見極め、適切な業務を振ることで、リスクを最小限に抑えることも可能です。
本当に組織にとっての「害」になる行動とは？
それに対して、以下のような行動を取る人の方が、組織全体に悪影響を与える可能性が高いです。
1. 優先度の低い仕事に全力投球する人
生真面目に頑張ること自体は美徳とされがちですが、組織にとっての優先順位を無視して行動することは、リソースの無駄遣いを招きます。さらに、それに周囲を巻き込むことで、他の重要業務が停滞するリスクがあります。
2. 知識がないのに突き進む人
知らないことを学ぶ姿勢は大切ですが、「知らない」ことを認識せずに強引に進めてしまうと、間違った方向へ組織全体を巻き込むことがあります。この場合、修正には時間やコストがかかり、信頼関係にもヒビが入る恐れがあります。
リーダーシップとコミュニケーションが鍵
では、こうしたリスクをどう防ぐべきでしょうか？重要なのは以下のポイントです。
1. 優先順位を明確にする
組織として「今、最も重要なことは何か」をメンバー全員が理解する環境を整えることが大切です。これにより、エネルギーを正しい方向に集中させることができます。
2. 知らないことを認められる文化の醸成
知らないことを隠さず、チームで協力しながら進められる環境を作ることが重要です。リーダーがその姿勢を見せることで、メンバーも「分からない」と言いやすくなります。
3. 適切なフィードバックを行う
サボる人に対しては、叱責ではなく、モチベーションを引き出すためのコミュニケーションを。生真面目に優先順位を誤っている人には、やるべきことに軌道修正するための具体的な指示を与えましょう。
まとめ
「サボる人」の方が「頑張るけれど方向を間違える人」よりもリスクが少ないというのは、少し意外かもしれません。しかし、組織にとって最も重要なのは、個々の行動が全体の目標にどう貢献しているかを見極めることです。
組織の成功は、全員が「正しい方向に進む」ことで得られるもの。リーダーとして、また一員として、目指すべきゴールを共有し続けることが何より大切です。
